過疎地の単身高齢者には便利な交通手段、ライドシェアリングとは

過疎地の高齢者は移動が大変

高齢者の交通事故問題などが今社会問題となっていますが、過疎地ではどうしても車が必要という背景もあって免許証を返還する人が少ないことも、こうした事故につながっているといわれています。
都会にいるとバスや電車など公共交通機関を問題なく利用できるため、地方ほど移動に困ることはありません。

地方に行くと1時間に1本バスがくればいいほう・・という地域もあり、買い物や病院に通うなど車がどうしても必要となるのです。
人が利用しなくなったということでバス路線が廃止になるケースも多く、交通インフラは非常に悪くなっています。

公共交通空白地有償運送制度によるライドシェアリングとは

過疎地の単身高齢者などに非常に便利といわれているのが、ライドシェアリングです。
これは公共交通空白地有償運送制度によって「過疎地限定」で認められる制度であり、実際にこの制度を運用している自治体もあります。

ライドシェアリングというのは乗用車の相乗りを希望する人をマッチングさせるもので、自動車の所有者や運転者と移動手段として車に乗りたいと思う人を結びつけるシステムです。
過疎地でライドシェアリングが活用されるようになれば、病院や買い物の移動に困るということも少なくなるでしょう。

ライドシェアリングを利用している例

日本国内でもすでに2016年から京都府北部の京丹後市丹後町で公共交通空白地有償運送制度によるライドシェアリングが始まっています。
「ささえ合い交通」と呼ばれるシステムは地域住民のボランティアの方がマイカーを持ち込み、ドライバーを担当して地域の方や観光客を運送するものです。

運賃に関してはタクシーの半額程度で観光客も地域の住民の方々にとっても、経済的負担少なく目的地に移動できます。
スマホアプリで配車依頼ができるようになっており、運航を開始した初年度から毎月60回という実績がありました。
ほとんどが地域住民の利用で病院やスーパーに行くなど近隣への移動に利用されています。

ライドシェアリングのデメリットとは

丹後町の場合ですがマイカー運送ができるのは丹後町から京丹後市全域の移動で利用できるもので、逆に京丹後市から丹後町に帰りたいというときには利用できません。
NPOなどで行われているライドシェアリングは同じ団体以外、別の地域で行われているライドシェアリングの業者と連携できていないという課題があるのです。

目的地に行くことができても逆に帰宅したいときに利用できないのでは困ります。
こうした連携についての課題があるという点が、現在ライドシェアリングのデメリットといえるでしょう。

ライドシェアリングのメリット

過疎化している町で病院に行きたいと思うときや買い物をしたいと思うとき、安く利用できるライドシェアリングシステムがあればいつでも目的地前まで行けるというメリットがあるのです。
特に病院に行きたいけど足がないという高齢の方や、体が不自由で公共交通機関を利用できる時間帯でも目的地前まで行ってくれない公共交通機関では、降りてからどうするのか困ることになります。

マイカー運送では病院の前やスーパーの前まで運んでくれるので、足が悪かったりどこかに障害を持っている人でも安心です。
運賃も安く利用できるので経済的にも余裕をもって利用できます。

こうしたライドシェアリングの普及はまだ広がりを見せていませんが、少しずつでも広がり自治体との連携などが取れれば、過疎化地域で「足」を求めている人たちにとって力強い味方になるのです。
少子化や核家族化が進み高齢者の一人暮らしが多くなっている日本で、こうした取り組みは早急に広げていくべき課題でしょう。